すい臓癌 最後の薬を使ったその夜…

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日が変わったぐらいでしょうか。

ドルミカムという、最後の鎮痛剤といわれているもの。使用すれば食べることも喋ることもできず眠ったままになってしまう薬の投与をしてから1時間ほどが経過しました。

眠ったままになると聞いていた薬を入れたはずの父がベッドに座り点滴を引きぬこうとします。



「わしはこんなもんいらんのや!帰るぞ」


いって点滴を引きちぎろうとするので何とか静止し

看護師さん呼んであげる!自分でとったら危ないからちゃんととってもらお!と言ってナースコールを押しました。



男の看護師さん2人があわててやってきました。

「お父さんどーした?引き抜いたら危ないから。今してあげるしちょっとまってよ~」

看護師さんは父をなだめてくれました。

男の看護師さんだったことは初めてだったのでとてもびっくりしました。



父は綺麗な女の人が好きだったので、ちょっと不機嫌。

いやいやいや・・・と思いつつもあれだけ喚いていた父は急にばたっと倒れこみまたいびきをかいて眠り始めます。

看護師さんが私に、またすぐに呼んで下さいね。と言ってくれました。



正直、薬を入れたらすぐに動けなくなると思っていた私は跳びあがった父にとてもびっくりしました。

思わず看護師さんに聞きました。薬を使えば眠ることが出来て楽になると聞いたのですが…




薬が完全に効くまではまた起き上がるかも知れません。




父がアスファルトに向けてこけてしまった風景が頭をよぎります。

またあんなことになったらだめだ。私がしっかりしなくちゃ。

寝ずに父の様子を見守りました。



30分~1時間ごとに跳び起きる父。



その様子は数日前までの弱々しい父ではなく元気な時の父の動きです。

止める方も必死です。だんだんと動きが激しくなってきます。



それはまだまだ死にたくない。まだまだ頑張れると言っているようで本当に辛かった・・・



このまま続けてもいいのだろうか、しかし注射をやめてもまた苦しみが戻るなら・・・訳の分からない感情と、暴れる父。

ただただ必死。



次に起きた時にはベッドに立ち上がりました。

体がなまるから、運動せなあかんのや!

と言ってラジオ体操が始まります。

ただこけないように押さえながらナースコール。



「お父さん!何しとん!!」男の看護師2人で支えてくれます。



ほんの1分~2分ほどで、さっきまでの元気が嘘のように倒れこみまたいびきをかいて眠り始めます。

次に起きた時にはスリッパをはいて出ていこうとしました。

倒れたら、ベッドの角で頭を打ったら。。。またまたナースコール。



「お父さん!元気やな!!靴持って来るわ!!!」と看護師さん。


そうです。注射を取ってあげる、靴を持ってくる。全部嘘なんですよね。

看護師さんもこの薬を入れるとどうなるのか、このように跳び起きてもすぐに眠ることも分かっているかのような対応。

案の定眠りについた父を確認するとさっと横にして、また呼んで!と帰っていきます。



それから2~3回跳び起きては看護師さんを呼ぶの繰り返し。

薬は徐々に効いているようでした。

外が明るくなり始め、2時間しても父が起き上がらないのを確認して一度家に帰ることにしました。


昼に姉が父の様子を見に行きました。

昨日は話すことのできたお父さんもう、話すことも喋ることもできません。

姉はただただ泣いていました。




昨日は話せたのに。おぅ!って声かけてくれたのに。と・・・



水分を補給するための点滴も外されました。

母が言うことなので正しいかはわかりませんが、死期が迫った人に必要以上に水分点滴をするとむくんでしまって大変になるとか。

それを聞いた時、あぁもうあの世に行く準備が始まっているのだと感じました。


ネットで検索すると、苦しんでいるとドルミカムの投与量が増え、死期が近くなると尿の量が減り酸素を多く入れるようになるとありました。

眠っているだけの父。しかし時折唸りながら足をバタバタさせていました。


ベッドには落ちないようにガードが付けられていたのですがそこに両足を打ち付けています。



看護師さんに聞くと、しんどくて、身の置き所が無いんだと思います。と…


え???楽になるんじゃないの?と聞くと

きっと、眠れるので起き上がって苦しみを感じることはないですが、辛いことは辛いと思います。

身の置き所が無くて、苦しくて唸ることもあると思います。



・・・そんな。最後の鎮痛剤でも、最後の最後の時まで父に苦しみを与えてくれるようです。

神様。もう楽にしてあげてください。。。




まだまだ楽になっていなかった父。後少しだからね。そんな気持ちでした。

父が無くなる日まで4日


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