②父のすい臓がん 診断

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いよいよ診断結果を聞く日になりました。母親は自分一人で聞くのが怖いから一緒に来てくれと言います。運転も心配だから、私がしてくれと。

私の車に母を乗せて、近くの病院で入院をしている父を迎えに行き、ちょっと離れた少し大きな病院に向かいました。車の中は嫌に静かです。正直かける言葉も見つかりません。「すい炎ちゃう?ちょっと、お酒飲みすぎたんやって~」

「そうやといいんやけどな・・・」

父が小さく見えました。病院までの30分。静かな車内で何とも言えない時間を過ごしました。

病院について窓口に行くと、小さな部屋に通されました。4畳半?あったかな?一面壁。ドアだけがある部屋です。誰にも聞かれないように話をする部屋ですかね。

そこでお医者さんが言った言葉。

「すい臓がんです。大きさは8センチほどあります。」

絶望感。脱力感。そんな中で父が、「手術で取り除くことは出来ますか?」と静かに聞きました。医者はさらに残酷な言葉を私達に告げました。

「すい臓の手術を勧めるのはだいたい腫瘍の大きさが2センチまでです。8センチの腫瘍となると現状手術はできません。この先、放射線治療や抗がん剤治療を行って腫瘍が小さくなれば、手術の可能性はでてきます。可能性はきわめて低い状態ですが・・・」

もぉ、なんてこった。苦し紛れで「本当に癌ですか?何か別の病気ではないのですか?」

医者は静かに首を振りました。最悪。

父がそっと聞きます。「生存率は?」

「厳しい話ですが、すい臓がんは死亡率が高く5年生存率は10%です・・・」

ここでかなりながい沈黙。

「・・・・入りたいなぁ。その10%。」現実を受け止められない時。人は泣けないものですね。3人ともじっと黙っていました。

「抗がん剤治療をお願いします。放射線も。」父がそっと言いました。

病気になったらわしは治療なんかせんと、ぽっくり逝きたい。なんて話していた父が生きることを決めた日でもありました。私達も父を失うつもりもありません。

「それではもう少し検査をしてみて、治療の方針を決めましょう。」

ここでその日の話し合いは終わりました。

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